アレクセイ・ネクラーソフ監督作品 アレクサンドル《サーシャ》・リトビネンコ 暗殺リトビネンコ事件 ― The Litvinenko case 2007年カンヌ国際映画祭公式出品作品

リトビネンコblog アレクサンドル《サーシャ》・リトビネンコ マリーナ・リトビネンコ アンナ・ポリトコフスカヤ ボリス・ベレゾフスキー アンドレイ・ルゴボイ ミハイル・トレパシキン ウラジーミル・プーチン プロデューサー◎オルガ・コンスカヤ 撮影◎マルチン・ヴィンターバウアー+セルゲイ・ツィハノビッチ 音楽◎イリーナ・ボグシェフスカヤ 録音◎マチアウス・シュワブ デジタル・カラリスト◎フィリップ・グロースマン 字幕◎大田直子 字幕監修◎田原総一朗 配給◎スローラーナー 原題:REBELLION THE LITVINENKO CASE 2007年/ロシア映画/35mm/101分/ドルビーデジタルSR

暗殺リトビネンコ事件―The Litvinenko case
あらすじ

「私の身に何かあった時は/このビデオを公表し/世界に伝えてほしい/彼らは暗殺など平気だし…/実際にやってきている/国内でも国外でも…」「悪夢以上のことがサーシャの身に起きてしまった…」 映画監督アンドレイ・ネクラーソフは、語り始める。イギリスへの亡命から5年。元FSB中佐であるアレクサンドル(サーシャ)・リトビネンコは映画監督アンドレイ・ネクラーソフと数百時間を一緒に過ごし、自分の反抗の原因や10年前からのロシアでの警察国家の擡頭について話していた。そのリトビネンコが、何者かに放射性物質ポロニウム210を飲まされ、暗殺されたのだ…。リトビネンコと親交のあったネクラーソフ監督の自宅も、何者かに荒らされた。監督は言う。「冬の終わり頃私は/英国の捜査当局に/今回の暗殺事件で聴取を受けた/あの時は充分話せなかったと/今にして感じている/本作が私の証言だ」。
98年、リトビネンコは、テレビでFSB上司の汚職や殺人指令を告発した。
99年には、モスクワでアパート連続爆破事件が起き、その報復として第2次チェチェン戦争が勃発した。12月31日、引退を表明するエリツィンは言う「よい新世紀を」。戦争の残虐さ。数多くの犠牲者たち…。リトビネンコは、爆破テロはFSBの工作だと主張し、イギリスに亡命した。ネクラーソフ監督は、政商ベレゾフスキーを介してリトビネンコに連絡をとり、インタビューを開始した。汚職。暗殺計画。そして、国家を戦争へ駆り立てるFSBの実態の告発…。
その長官をつとめたプーチン大統領は、学位時代その前身であるKGBに協力を申し出た。「プーチンはKGBで愛国心を学んだそうだ/つまり級友を密告しながら愛国心を学んだわけさ」。彼の言葉は、歴史の回想と交差し、ソビエト崩壊後の自由と民主主義への希望が、いかにしてチェチェン戦争やプーチン大統領によって潰されたのかということをあぶりだしていく…。ネクラーソフ監督は、チェチェンの戦争犯罪を報道・告発してきたジャーナリスト、A・ポリトコフスカヤにもインタビューをした。
「劇場占拠事件の犯人の1人が/今プーチン政権で働いてるの」
「書いてて吐き気がしそうだったわ/汚らしいトイレに迷い込んだ気分」
「世間は無関心/あの悲惨なテロがヤラセだったのに…/政府も平気な顔よ/何の抗議行動もないと見通してる/集会もデモも危険なことは何もない/彼らは安泰ってわけ/私たちの苦痛や苦悩を悠然と高みから見下ろし/こう思ってる"好きに書くがいい""必要なら消すが今は生かしといてやる"」
A・ポリトコフスカヤは、自宅のアパートで何者かに銃殺された。
そして、プーチン大統領自身にまつわる疑惑…。リトビネンコは、自らの行為を“反乱”と呼んだ。「反乱だ まさに反乱/反乱をつぶされたこと以上に/モラルが通じなかったことが哀しい」に負わせた。ロンドンのバーで彼の紅茶にポロニウム210を注いだと容疑を掛けられているルゴボイはモスクワでのインタビューでリトビネンコ暗殺への関与を否定している…。そして、遺された彼の家族。妻であるマリーナは、彼の事を語りながら一筋だけ涙を流した。悲嘆にくれるリトビネンコの父親…。マリーナは言う。
「1つだけ教えて/ポロニウムはどこから来たの?/それだけ…」

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